【ポリネーターとは何か?】テクノロジー × 一次産業 × アートで未来を拓く

~ ハートキャッチ CEO・西村氏が語る“クロスポリネーション”という新しい価値創造 ~

開催日2025年11月30日
ゲスト西村 真里子さん
コメンテーター原田伸介

社会の変化が加速する今、「分野を越境して価値をつなぐ力」がますます必要とされています。
今回の共生進化ネットでは、株式会社ハートキャッチ CEO であり「ポリネーター」として国内外で活躍する西村氏をお迎えし、これまでの活動やビジョンを伺いました。

本記事では、その内容を読みやすくまとめてお届けします。


ポリネーターについて

西村氏は自身を「ポリネーター」と呼びます。
ポリネーターとは、本来は蜂など花粉を運ぶ存在を指す言葉。
彼女はこの概念を“ビジネスの世界”に応用し、分野を越えて新たな価値を生み出す役割を担っています。

「今まで繋がっていなかった領域同士を結び、新しい価値を生む。それが私の仕事です」

スタートアップと大企業をつなぐプロデュースから、海外展示会への進出支援まで、活動は多岐にわたります。

スタートアップと大企業をつなぐ「価値の媒介者」として

ハートキャッチ設立は2014年。
当時はまだ、スタートアップと大企業が協業する文化が十分に定着していませんでした。

そして西村氏は、その架け橋となる「クロスポリネーション」を積極的に推進してきました。

  • スタートアップ × 大企業の協業促進
  • JETROと連携しCES(ラスベガス)の出展支援
  • 海外投資家・メディア向けのプロデュース
  • 英語プレゼンのブラッシュアップ支援

技術と創造性、国境を越えたコラボレーションを後押しする姿勢は一貫しています。

テクノロジー × 一次産業の新しい挑戦

近年、西村氏が特に力を入れているのが「一次産業とのクロスポリネーション」です。
ここ2年で一気に取り組みが増え、フランス・コルシカ島と日本の一次産業を結ぶプロジェクトにも関わっています。

「テクノロジーをアメリカ中心から、一次産業のヨーロッパ文化圏まで広げることで、つながりの幅が劇的に広がっています」

一次産業と最新技術の組み合わせは、地域資源の新しい価値創出に直結します。

アート × ビジネス:表現者の視点で固定観念を超える

2025年7月に出版された著書では、「演劇とビジネス」の掛け合わせをテーマにしています。
西村氏は大学時代、舞台照明を担当していた“表現者”でもあります。

演劇の知見を企業の創造性向上に応用する取り組みはユニークで、フランスのアーティストを日本企業に招いたワークショップなども開催しています。

「演劇やアートには、“問いを立てる力”や“枠組みを壊す力”があります。AI時代だからこそ必要な力だと思っています」

アートは美術館で鑑賞するだけの存在ではなく、ビジネスの未来を切り拓くための思考法でもある――そんな信念が伝わってきます。

AI時代に必要なのは「問い」と「破壊の力」

AIが急速に進化する一方で、

  • 自分で問いを立てる
  • 既存の前提を壊す
  • 新しい価値を想像する

これらは人間にしかできません。

西村氏は IBM・Adobe で最先端技術を見てきたからこそ、“人間らしさ”の重要性に強い危機感を抱いたと言います。

「テクノロジーが進化すればするほど、人間側が表現者のマインドを持たないと飲み込まれてしまう」

まさにポリネーションが必要とされる理由でもあります。

地域 × 都市 × 世界をつなぐ視点

地域にはそれぞれの文化と強みがあり、“東京の模倣”をする時代は終わりつつあります。

「各地域が独自性を磨き、必要な部分だけ都市の知恵や世界の技術と掛け合わせて再編集する。
そんな価値のつくり方が、これからの地域を強くする」

西村氏は静岡県のプロジェクトにも携わり、地域文化 × テクノロジー × グローバル を橋渡ししています。


次回予告:世界に出るための方法論

次回の対談では、

  • 西村氏がどのように海外展開をサポートしてきたのか
  • 最新刊の内容に秘められた「世界へのヒント」

を深掘りしていく予定です。
お楽しみに!